採用活動の際、美容学生が見るのがサロンの求人票。美容学生とサロンをつなぐもので、美容学校とサロンをつなぐものでもあります。今回は、大阪・心斎橋にあるロゼ&ビューティー美容学院(以下、ロゼ美)の学院長である西里千亜紀さんに、求人票を作る上で注意することをお聞きしました。ロゼ&ビューティー美容専門学院は、3年で半分が辞めてしまうという美容師の離職率を下げるため、「学び方を知っている=即戦力の美容師」を輩出するため「就職前教育」に力を入れている美容学校です。そのイズムを引き継いだ生徒さんたちがしっかりと育っていることを、筆者は先日の校内コンテストで目の当たりにしました。そんなロゼ美が見る「良い求人票」とは?生徒は一体求人票のどこを見るのか?参考にしてもらえると嬉しいです。
求人票とは?
まず、求人票とは人材の募集を行う際に業務内容や就業場所といった労働条件を明示して提出する書類です。美容師の場合は美容学校やハローワーク、求人サイトに提出することが多いでしょう。求職者は求人票を見て募集サロンにコンタクトを取り、エントリーを行います。求人票は入社後のミスマッチを防ぐ上で非常に大切なもの。誇大化したり、虚偽の内容を書くのはもってのほかです。しかし、最低限の内容しか記載していないと、美容学生にうまく伝わらないこともあります。どの点に気をつけて求人票を作ればよいのでしょうか。
求人票に書くと良いこと
前回ロゼ美さんにインタビューをさせていただいた時、「求人票は具体的に書いてもらうことでミスマッチが減る」というお話が出ました。また、「一緒に働きたいと思っている人物像」や「求めている人材」を明確に言葉にし、教育制度の中身や、現場における厳しい面もしっかりと伝えること。やはり、求職者と現場の認識にイメージの違いが生まれてしまうと、入社してからギャップが起こりやすいのでしょう。その上で、求人票にまつわる疑問を西里学院長にぶつけてみました。
生徒は、サロンの教育や客層に関心がある
ーー求人票が抽象的だとどうなりますか?
「たとえば“アットホーム”と言っても、生徒1人1人にとっての“アットホーム”の捉え方が違うので、入社後に“違う”となりやすいんです」
ーーギャップが起きやすいんですね。では“こういう人材がほしい”と明確に書かれていたサロンに就職された生徒さんはいらっしゃいますか?
「はい、おります」
ーーそれは、自分がどういうサロンに向いているか掘り下げた生徒さんがマッチして就職された感じですか?
「実は、最終的に決め手になるのは求人票の内容よりも面接だと聞きますね。スタッフがどんな対応だったか、サロン様の雰囲気を肌で感じて決める生徒が多いです」
ーーそうなんですね! ロゼ美さんには様々な求人票が送られてくると思いますが。
「うちは求人票というより、サロン様のパンフレットや会社案内を送ってもらっています」
ーー従来の美容学校さんとサロン間のお付き合いならば、サロンが求人票を制作して送るスタンスだと思いますが、それで送られるサロンさんは少ない?
「少ないけど、いらっしゃいますよ」
ーーその中で目を引くものは?
「文字だけになると、やっぱり生徒も人間なので、給与や勤務地、休日に注目しやすいですね」
ーーもちろん大切なところですもんね。ただ、そこだけを見るのではなく、少し意識を変えるにはどうしたらいいと思われますか?
「教育システムを載せたらいいと思います。生徒は教育にも関心があります。先日内定が出た生徒は、求人票で注目したのは給料と勤務地だったそうですが、研修にも関心があり、直接面接で研修の内容、マンツーマンで教えてくれるのか、何人ぐらいで研修を行うかを聞いたと言っていました。自分でも納得してそのサロン様に決めたようです」
ーー教育システムが整っていると、自分の将来像をイメージしやすくなりますね。ロゼ美さんは送られてきた求人票は全て置かれるそうですが、そこに対してフォーマットを指定したり、ロゼ美さんから“こうしてほしい”というのは言わないのですね。
「もちろん送られてきた求人票は全て置きます。こちらからの指定は全くないですね」
ーー以前、ホームページにロゼ美さんの求人票のフォーマットが掲載されていましたよね……?
「前はありましたが、今はないです。サロン様から求人票を送りたいとお問い合わせがあったら、“御社のもので大丈夫です”とお答えしています」
ーーなるほど。ちなみにその時、求人票に“客層”という項目があったと記憶していますが、他の美容学校のフォーマットにはない客層の項目を作ったのはなぜでしょうか。
「生徒は、ほぼ全員客層を気にしてます」
ーーそうなんですね。
「客層が書いてなかったら、まずSNSで調べないといけないんですよね」
ロゼ美に求人票を学校に出したい! どうすればいい?
ーー求人票をロゼ美さんに出したいサロンさんがいらっしゃったとして、ロゼ美さんに直接郵送する方法がひとつ。もう1つが学内で無料で行われるガイダンスや説明会に参加して、直接生徒さんにお話をする方法があるかと思うんですけども、今まで開催されて感触はどうですか?
「今のところ、サロン様からも生徒からもすごく反応が良いです。生徒も喜んでますし、サロン様からも実際にうちから就職が決まったと、高確率でお声をいただいています」
ーー良い展開になってきているんですね。
「就職説明会のように大きな会場ではなく小さい会場なので、じっくりサロン様の話を聞けるところが、生徒にとっては良いみたいです」
ーー改めて、サロンさんが採用活動を行う上で、留意していてほしいことや気を付けてもらいたいことはありますか。
「何点かあるので、今それをまとめている最中です。ホームページの“サロンの皆様へ”というページにLINE@のリンクを作っているので、登録していただければうちの採用活動の動きがわかると思います。ぜひお待ちしています」
ーーありがとうございました!
校内コンテストの日に取材をさせていただいたのですが、実際に就職が決まった生徒さんのリアルな声もお聞きすることができました。やはり、最後は会ってみた時の感覚や相性が決定打になるようですが、生徒さんが興味関心のある教育システムを充実させて、求人票に記載することで入社後のキャリアをイメージできるかどうかの判断材料になることがわかりました。「どこに行っても自主的に学び続けられる美容師」を育成中のロゼ&ビューティー美容専門学院さん。ぜひLINE@に登録して採用情報をゲットしてくださいね!(QRコードは下記)
大阪府知事認可 職業訓練法人 美昇学園
大阪府知事指定 美容師養成施設
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