美容室をはじめとするサービス業は、お客さまあってのものです。しかし常連だったお客さまがいつの間にか来なくなってしまった……という経験はおありでしょうか。失客や客離れの理由には、お客さま自身の進学・就職・結婚などで引っ越すことになり、物理的に通えなくなった、経済的に厳しくなった、好みが変わった、というものもあります。しかし原因が「サロンやサービスへの不満・違和感」の場合については、改善することが可能です。今回は、お客さまの環境の変化以外での失客の原因を探っていきましょう。
失客が起こる原因
お客さまが美容室に来なくなる大きな理由は「忘れる」「飽きる」「卒業する」の3つといいます。「卒業する」は、前述したようにお客さまの環境や好みの変化です。他の2つについては、具体的にどういうことなのでしょうか。
1.サロンワークの慣れ・スタッフの気の緩み
「忘れる」「飽きる」の前に原因として考えられるのは「慣れ・緩み」があります。新規のお客さまに対しては、最初の接客であることから緊張感を持ってカウンセリングや施術を行うことと思います。しかし、何度もリピートしてくださっているお客さまに対して、慣れてきたからこその緩みはありませんか?技術面は問題なくても、顔見知りになるにつれて仲良くなると、気持ちが緩んで馴れ馴れしくなったり、だらだら接客してしまうこともあるかもしれません。「親しき中にも礼儀あり」と言いますが、フランクな接客が苦手というお客さまもいらっしゃいます。オーナー自身が気を付けていても、サロンワークに慣れてきたアシスタントや若いスタッフがそのように接していることも。お客さまは「最初は丁寧だったのに、カウンセリングや接客が雑になってきたな……」などと感じて、サロン離れを引き起こす可能性があります。
また、「自分の技術は間違いない」という自分への過信、そして「長く通ってくださっているから離れることはないだろう」というお客さまへの過信も気を付けるポイントです。自分や他のスタッフがお客さまに不快な想いをさせていないかどうかを意識することが重要です。新規顧客はもちろんのこと、常連客も大切にしましょう。
2.施術メニューや技術面の満足度が低い
施術メニューや技術面を含め、総じて接客の満足度が低い場合、お客さまは離れていってしまうでしょう。イメージ通りの髪型にしてもらえなかったり、前髪を切られすぎたり、カット後に顔についた前髪を拭き取ってくれなかったり、些細なことでもキッカケになってしまうものです。
筆者は2度目に来店した美容室で、アシスタントにトリートメントを流し忘れられてしまったことがありました。その後スタイリストさんから謝罪の言葉はあったものの、本人から明確な謝罪がなく、何だかモヤモヤした気持ちになり、結局そのサロンに再び行くことはありませんでした。ミスは誰にでもあるものですし、気の緩みからケアレスミスを引き起こしてしまうこともあるでしょう。技術でカバーできないことはきちんと謝るなどして誠意を見せると、お客さまの印象は変化するに違いありません。
3.印象に残りにくいサロンだった(忘れる)
残る印象が「可もなく不可もなく」だと、お客さまに忘れられて来客につながらないことがあります。お客さまが美容室を変える理由は意外にも「なんとなく」が最も多いそう。逆に、最初に来てくださった理由も「なんとなく」目にとまったから、「なんとなく」近所にオープンしたから、「なんとなく」ちょうどよかったから来てみて、「なんとなく」そのまま通っている、のかもしれません。
しかし来なくなるということは、サロンのどこかや接客の何かに違和感があったからか、他に良いサロンが見つかったから。印象や記憶に残らず忘れられてしまったという可能性があります。
4.美容師側からの提案がなくお客さまが飽きてしまった(飽きる)
お客さまには「ずっと同じ髪型を維持したい」「いろんな髪型に挑戦してみたい」など、それぞれに要望があります。基本的には美容師やサロンを信頼して足を運んでくださっているはず。「自分ではうっすらとしかイメージがないけれど、美容師さんにお願いしたら最高の髪型にしてくれるだろう」と期待して来店しても、毎回美容師からの提案がなかったり、無難な髪型に終始していると飽きてしまい、サロン離れにつながるかもしれません。「今日はイメージを変えてみたい」と明確に要望を伝えてくださるお客さまもおられますが、中には言い出せないお客さまもいらっしゃいます。そこには美容師が汲み取る力も必要になります。お客さまは美容師側からの提案を待っているのだということを心に留めておきましょう。
次に、お客さまが離れてしまった場合の改善策を見ていきましょう。
改善策
1.来店の理由を聞いて今後に活かす
まずは現状を知りましょう。初めて来店されたお客さまに「どうして来てくださったのですか」と聞いたり、常連の方にも「接客の意識調査を行っている」などアンケートを取ってみて、現在のサロンの状況を定期的に確認しましょう。すると改善点や課題が見えてきます。また気に入っている部分を教えてもらうことで、より一層サロンの魅力を伸ばすこともできます。今来てくださっているお客さまの気持ちを知り、離れてしまったお客さまの心理を分析することが今後の集客につながります。
2.お客様を「感動」させ、満足度を上げる
ヘアスタイルが期待を超える仕上がりだった、劇的に髪質が改善したなど、お客さまを「感動」させられる質の良い接客サービスは、リピートしたくなる最も大きな理由となります。何も技術を磨くだけではなく、小さな気遣いや先回りした思いやりなどで十分にお客さまを感動させることはできます。「心に残る接客を行うぞ」と意識するだけでも、行動は変わってきます。
3.リピートの仕組みを作る
お客さまが飽きてしまう前にキャンペーンを行ったり、その場で次回予約をしていただけると割引をするなど、また来たくなるような工夫をしましょう。いつ行っても丁寧に接客してくれる、いつも居心地が良いというのもリピートを促す立派な仕組みだと思います。
4.SNSでつながり、発信する
アフターケアは非常に大事です。リピート率の高いフリーランス美容師の皆さんが全員口を揃えて言っていたことが、お客さまとSNSでつながるということ。施術の後にフォローを入れるメッセージをしたり、投稿を定期的に行ったり。こまめに発信することでお客さまに思い出してもらいやすくなりますし、リアクションがあればそれをキッカケにコンタクトを取ることができ、再来を促せます。
5.ホームページを更新する
サロンが休業しているように見えないよう、ホームページを更新しましょう。ホームページにインフォメーションやブログを実装して更新すると、最新の日付のニュースなどが表示されるため、営業していることがお客さまに伝わります。またブログを更新するとSEO対策になり、検索にも表示されやすくなります。定期的にサイト内の画像や内容を更新して、「閉店したのかな」と思われないようにしましょう。
6.サロンの強みを打ち出し差別化する
サロンの魅力がわかったら、そこを思い切り打ち出して、その分野に特化したサロンになりましょう。強みがあることで独自の力を伸ばすことができます。ホームページのコンセプトなどを更新するのも良い周知方法です。それにより、「トリートメントならこのサロンが一番だ」と感じてもらうことができ、行きつけになってもらうことができます。
お客さまが美容室を変えるタイミングは往々にしてあるものです。しかし、常連のお客さまが来なくなったからといって、落ち込む必要はありません! お客さまが離れてしまう原因を特定して改善できた場合は、今現在通ってくださっている常連のお客さまにしっかりと伝えていきましょう。そうすることで去ったお客さまもまた戻ってきてくれるかもしれません。コツコツと時間をかけて、長く愛されるサロンを作りましょう。
サロンのホームページ作りは『サロンプロモ』へ
お客さまにサロンの情報をお知らせするなら、ホームページを作ることをおすすめします。ホームページがあることでサロンの雰囲気を上手く伝えることができ、信頼性が高まります。SNSも活用しながら、初めて来店されるお客さまの心をグッと掴んでいきましょう。美容室ホームページ制作サービス『サロンプロモ』は、10年の知見を活かして必ずサロンの魅力を大幅に引き出すホームページをお作りします。ホームページのリニューアルも大歓迎です! ぜひお気軽にお問い合わせください。
お客さまが使いやすい予約システム『SALON5489』
新しくなった『SALON5489』は、お客さまにとことん寄り添った予約システムです。予約の取りやすさはもちろんのこと、「今日はゆっくり過ごしたい気分」「急いでいるからサッと施術してほしい」といったお客さまの要望や事情を事前に把握することで、お互い気を使わない心地良い時間を過ごすことができます。予約システムの基本的な機能はもちろん網羅。まもなくサイトが公開されます! 導入のご相談はこちらまでどうぞ!